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TAKASHI TSUDA / hofli WEB SITE

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ラジオゾンデ『radiosonde』

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気象観測気球から眺めた風景についての 11篇のものがたり。
あるいは、上空30kmの高処から舞い落ちてきた 11葉の絵はがき。
セルフタイトルを冠した ラジオゾンデのセカンドアルバム。

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FLAU18 / 2010release / 2100yen

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improvised / composed and performed by
radiosonde ;
Hayato Aoki...guitar,chroma harp
Takashi Tsuda...guitars

sound modulation on # 9
by Hiromits Shoji

sound process on #3, voice on # 5, and soundscape on #10
by SAWAKO

Recorded
by Hiromits Shoji, # 1, 2, 7, 8, 9
Ohmi-gakudoh, on october 21, 2009

by Takashi Tsuda, # 1 ~ 6, 10, 11
PNdB-atelier, on november 20, 28 & 29, 2009
Jiyu Gakuen myounichikan, on november 17 & 18, 2008

Mixed by
Hiromits Shoji at sara disc, # 1, 2, 7, 8, 9
Takashi Tsuda, # 2, 4, 6, 11
SAWAKO, # 3, 5, 10

Mastered by
Hiromits Shoji at sara disc, on january 14, 2010

drowing by nakaban
design by Hayato Aoki

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1. up to the sky / altum
ラジオゾンデの放球実験に立ち会ったことがある。1月末の冷え込んだ日、風が強かった。気象観測気球は上空30kmまで上昇するという。想像もつかない空の高処からかすかに送信されてくる、気温や湿度、風力、風向。

2. blue flag on the hill
気象観測気球は、ある高度まで上昇すると水平浮遊と呼ばれる段階に移行する。雲の切れ目から、地上の風景が懐かしく垣間見える。丘の上には、青い旗がはためいているのが見える。

3. westerlies
偏西風に乗った分厚い雲は、西から東へ。その雲を通り抜けて気球はどこに行くのだろうか。SAWAKOによるサウンドプロセスとミックスが、エンディングの青木のギターソロへと移行していく。

4. monsoon
南東方向からの湿った季節風は、南の海のイオンを乗せた新鮮な空気を町に運んでくる。ひょうきんな掛け合いで奏でられる捏造ガムラン。

5. cirrus
気球は風を超えて、さらに上空へ。巻雲のように漂うSAWAKOのハミング、空気はさらに稀薄になり、空は硝子の色。憧憬としての科学、理知としての叙情。

6. equinox
凪の時間というものがある。熱気球の上で操縦士は束の間の午睡に落ちる。地上で牧童は顔に麦わら帽子をかぶせて寝転がる。彼等がどんな夢をみたのかは知らない。

7. cumulonibus
沸き上がる積乱雲のように、音は近江楽堂の壁に反射しながら風景を描き出していった。全く打ち合わせなしに行われた、ギターの特殊奏法による即興セッション。

8. troposphere
対流圏。青木の弾くクロマハープが、空気の層のゆるやかな入れ替わりのように上昇と下降を繰り返す。地平線にはカルデラ地形が見える。

9. green path
林の中の小径が見える。上空から、その小径の行く先を追う。soundwormこと庄司広光によるサウンドモジュレーションが、ラジオ電波のように地上と上空との間を交信している。

10. windcoming
風が吹き、地上では次の季節の気配を感じて人々は空を見上げる。風がやってくる。町往く人々はみみをすます。SAWAKOによるサウンドプロセスと都市の風景。

11. april
四月、花曇りの空に浮かぶ気象観測気球を想像してみる。淡々と、季節は足音をひそめて遠ざかってゆく。SAWAKOのアルバム『madoromi』収録「april~from seashell」の原曲である。




































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by hofli_works | 2010-11-23 13:25 | ラジオゾンデの作品
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